月々の法話

月々の法話

追善供養


この頃、法事などを簡単に済まそうという人が増えているようです。お寺から年回の連絡が来ようものなら、法事を強制されたなどと言う人さえいます。 龍泰院では、年回表を掲示する程度で、特に戸別の年回の案内はしていません。法事は施主家が、追善供養の為、自主的に行うもので、他の人に言われて行うのは本義ではないと考えるからです。 事情によっては、塔婆を書いてもらい、身近な方だけで、墓参をして故人をしのぶ追善供養もあるでしょう。また、大勢招待して盛大に行う法事もあるでしょう。真心がこもったお参りが出来れば、形式にこだわることは無いと思います。 実は、私の父が来年三十三回忌を迎えます。三十三回忌は、清浄本然忌ともいい、最後の追善供養です。(その後は、報恩供養と呼ばれます。)三十三回忌の一年前の供養を大本山永平寺で行い、来年の命日には、父が生前に交流のあった方々をお招きして、追善供養を行いたいと考えています。48歳で亡くなった父ですので、皆さんの記憶も薄れているでしょう。年表や写真をリーフレットにまとめて、参列者にお配りし、しのんで頂きたいとも思っています。 私の子供達にも、追善供養を通じて、今の幸せの礎えになった、母の苦労などもわかってもらいたいし、感謝する心を育んで貰いたいと思います。
2004-06-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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