月々の法話

月々の法話

今年は龍の年です。心の中の龍を育てましょう


 去年は本当に大変な年でした。例年なら新年の抱負や希望を抱いて歩き出す時なのに、今年は、去年やり残したことや、解決までまだまだ時間がかかる問題、見通しが立たない事など、不安な感情で迎えた新年となりました。

 11月18日にジェツン・ペマ王妃を伴い福島県相馬市の桜丘小学校を訪問したブータン王国のワンチェク国王は、「龍を見たことがあるかい?」と、子供たちに語りかけました。「龍は一人ひとりの心の中にいて、経験を食べて大きくなるんだ。」つまり、この経験は必ず皆さん人格という龍を成長させてくれるのだと示してくれました。

 日本は、昨年3月11日の東日本大震災で多くの命を失い、たくさんの財産をなくしました。そうした中で、物の大切さ、家族や地域社会の絆、助け合うことの大切さを学んだのです。龍を象徴とするブータン王国は、国民が心豊かに暮らせることを目指す国です。日本は経済成長を続ける中で、物質文明を満喫してきましたが、幸福感からは遠ざかったような気がします。今年は龍の年です。豊かな心を育み、幸せを感じられる年にしたいものです。

2012-01-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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