月々の法話

月々の法話

熊野那智大社と青岸渡寺


 龍泰院は、山号を熊野山といいますが、これは、開創当時熊野山羽黒院光明寺と名乗っていた上金沢の山上にある本寺常明寺さんが、月照山羽黒院常明寺号と改名された際、熊野山という山号を譲り受けたと伝えられています。熊野山、あるいは羽黒院などという名前から、修験道や山岳信仰にちなんだ信仰からできた寺であることが推察できます。

 仏教が日本に伝来し、日本にそれまであった自然崇拝などと一緒になり、神仏が一体となった信仰が生まれたものと思います。実際、那智の滝の近くにある熊野那智大社は、西国三十三観音巡礼の一番札所、青岸渡寺と隣り合わせに建っています。高さ133mの那智の大滝も御神体です。花山法皇が西国霊場を巡礼して詠んだ歌がいわゆる御詠歌の基になったとも言われてますし、皇族、都の上流貴族、平家一門なども熊野詣でを熱心に勤めています。やがては、庶民にもその信仰は広まっていったのです。

 高野山では、しめ縄の代わりに、紙を切って作った宝珠や干支などをあしらたものを飾ります。1000m近い山の上にあり、田んぼがない高野山では、藁を手に入れるのが難しいので、そのような風習が生まれたようです。高野山から熊野地方の神社仏閣を巡り、日本人の信仰の原点がここに有ったのだと思いました。熊野那智大社への467段の階段を登る途中、那智黒石を彫って作った八咫烏をサッカー部で頑張っている光尚に、お土産として買って帰りました。神武天皇が大和に入る時、紀州険しい山を導いてくれたと神話に登場する八咫烏です。日本サッカーの守り神でもあります。今年は、ブラジルワールドカップの年です。新年にあたり、日本代表の活躍を祈りました。

2014-01-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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