月々の法話

月々の法話

名取市閖上の復興を願って鐘が撞かれます。


 今年、平成25年は、龍泰院が開創されて480年になります。私も住職になって30年という節目の年になりました。今年も檀信徒に寄り添い、被災地へ向きあって過ごそうと思っています。
 暮れに、NHKの早朝のニュースを視ていたら、埼玉のお寺法光寺さまで、宮城県のお寺から預かっている梵鐘を被災地へ向けて撞くという話題が紹介されていました。その埼玉県のお寺というのが、駒澤大学の同級生で仏教研修館竹友寮で共に過ごした仲間大野師のところです。
 大野師は、東日本大震災の巨大津波で、大きな被害を受けた名取市閖上地区にあった東禅寺さまの本堂が半壊し、同級生の三宅師も両親を亡くしたと聴き、同級生に声をかけ、支援を取りまとめました。その時に再建されるまでということで、梵鐘を預かったというわけです。仮設のやぐらに吊るされた東禅寺さまの梵鐘は宮城県に向けて撞かれたことでしょう。

 うちの梵鐘は北を向いているので、東北の被災地へ届くように、復興への願いを込めて百八つの鐘を撞きました。弟子の光尚とお菓子を百八個選び鐘を撞く人に配りました。東禅寺さまの本堂は津波で大きなダメージを受けていますが、三宅師は先代住職であり、父親でもあった師匠の建てた本堂を修復して使いたいと言ってました。私も、それがいいと思いました。

 東禅寺さまの本堂が復興されれば閖上の人たちの希望の灯となるでしょう。津波で大きな被害を受けた被災地は、まだまだ大変な状況にあります。しかし、全国の仲間が被災地を支援しています。多くの人が心を寄せていますので、必ず復興できると思います。

 昨年、閖上を訪問した時の様子は住職のブログ「山寺日記」で

2013-01-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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