月々の法話

月々の法話

大雪から学んだこと


 記録的な大雪が関東甲信地方を襲った。2月8日朝から9日未明まで降り続いた雪は、30cmに達し、境内は雪で真っ白になった。日中の最高気温が氷点下という中で降り続いた雪は、川にまで降り積もり、見たことのないような景色が広がっていた。

 9日は、境内やお寺の前の国道の歩道の除雪をしたあと、連れ合いと中学生の光尚と通学路の除雪に向かった。凍りついてしまうとどうにもならなくなりとても危険なので、夕方までに除雪しようと思ったのである。500mほど除雪したところで、向こうから除雪してくる人と一緒になり、作業は一気にはかどった。やはり、小学生の通学路を除雪しようと隣の地区の皆さんがこちらへ向かってきたのである。その他の地区でも、北向きや橋の上など危険な場所の除雪を知己の皆さんが行っていた。翌日、アイスバーンになったところには、建築会社の人や学校の先生が融雪剤を撒いて安全を保った。

 今回の大雪では、農作物に大きな被害が出たり、交通機関への影響で大変な思いをした人も多いと思う。そうした中で、雪による交通障害で立ち往生した人に、地域の人が援助したり、トラックの運転手さんが配送中のパンを非常食料として、まわりの人たちに配ったりという姿がみられた。東日本大震災で再認識された人と人との絆が困難な状況の中で機能した例と言えるだろう。

 東日本大震災から間もなく3年、大きな被害を受けた日本人だが、そこから多くの事を学んだ。これからも様々な困難が待ち受けているかもしれないが、いざという時の為にしっかりと備えをしておかなければならないと感じた大雪であった。

2014-03-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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