月々の法話

月々の法話

道心利行御和讃の解説 2


1、衆生(しゅじょう)済度(さいど)の誓願(せいがん)に
  常に在(ましま)す 御仏(みほとけ)の
   慈悲(じひ)の光(ひかり)に照らされて
    命 耀(いのちかが)よう 嬉(うれ)しさよ)
  あなたの真前(まえ)に  向き合わん
   利行(りぎょう)の道の 同朋(とも)として

 衆生済度は我々仏教徒の誓願です。その活動をする時、み仏に守られ、み仏の光に包まれた感じがします。歌詞には文語体が多く使われています。「輝く」でなく、「耀よう」とされていますが、短歌などではよく使われる表現です。ひとつひとつの尊い命が、輝いているのです。
 そして、後半の二行は、我々仏教徒が実践を誓う言葉です。そう思っても、なかなか相手の正面にいって向かい合うというのは勇気がいるものです。利他行を志す人へ、今こそ行動するんだと勇気を与えてくれるメッセージになってます。この和讃を作詞されたのは元特派布教師で千葉県の遠藤長悦老師です。布教師として全国を回った経験が歌詞にも生かされています。今回、北海道を特派巡回する中で、千葉県での特派巡回を終えて苫前に戻られた特派布教師の坂川資樹さんとお蕎麦を食べながら懇談することが出来ました。特派布教師さんは、今年、巡回に出る前に福島県に行き、原子力発電所の事故影響などを見てきたそうです。 まさに、「向き合う」という姿勢が見える自主的な行動だと思いました。私も、「あなたの真前に 向き合わん」という言葉を胸に進んでいきたいと思います。

2012-08-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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