月々の法話

月々の法話

こんな親孝行って素敵ですね!


一月の法話で紹介した隣のおうめさんのお話しの続きです。おうめさんは、同居していた息子さんとお嫁さんが相次いで亡くなり、当時16歳だった忠正さんたち三人のお孫さんと暮らすことになりました。昭和37年のことです。弟さんたちはやがて就職し外へ出て、私が良く遊びに行っていた頃は、おうめさんが留守番し、近所に住む忠正さんのいとこのしげちゃんがおうめさんのお世話をするという状況の頃でした。 やがて、忠正さんが結婚することになりました。昭和48年4月29日のことです。そのおめでたい結婚式の日に、おうめさんは93歳の長寿を全うし旅立っていきました・・・。忠正さん夫婦は、結婚披露宴もそこそこに、おうめさんの葬儀となってしまったので、ゆっくりと結婚を祝うことができなかったのです。 その想いをお母さんから聞いた忠正さんの息子圭太郎くんは、結婚式をあげるなら4月29日にしようと思ったそうです。お父さんとお母さんは、ゆっくり結婚を祝うことが出来なかったけど、おなじ日に結婚すれば、お父さんお母さんの結婚記念日に一緒にお祝いできると考えたそうです。そして、平成17年4月29日、圭太郎くんは以前より交際していた彼女と結婚しました。 圭太郎くんがまだ小さい頃、一緒に散歩したり、毎日のように境内でキャッチボールをしたりしてました。また、月例坐禅会へも休まず参加し、私が結婚するまで月例坐禅会の前の晩は、一人で泊まりに来て一緒に寝てました。 その圭太郎くんが立派に成長し結婚したことはとても嬉いことです。それにもまして、そんな想いを実行に移せるまで人間として成長したのかと思うと胸がいっぱいになりました。その想いを知って、出席した皆さんも、なによりお父さんとお母さんが一番ビックリされたようです。 親への感謝の気持ちを自分たちの結婚式で実現した本当に素敵な心暖まる結婚披露宴でした♪
2005-05-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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