月々の法話

月々の法話

老婆親切


 8月に入りました。田舎はお盆の季節です。昔ほどではないにしろ、田舎にはおせっかいなおばさんが大勢います。人のすることが、気になって口を出したり、おせっかいなことをしてしまいます。「うっとうしいなぁ」「放っておいてほしいのに」と思うときもありますが、このおせっかいが本当にありがたく感じることがあります。

 「老心」すなわち、「老婆親切」とは父母が切々と子を思い、我が身の寒さや熱さをうち忘れ、子の健やかなことを願いながら慈しみ育てるような親切心をいいます。
 そんな子を思う親心やその思い出がつまったふるさと、実家へ帰ると懐かしさとともに、そんな思いを感じるのではないでしょうか?私も、子供の頃うっとうしいと思った親心をありがたく感じられる歳になってきました。心が疲れてしまた人を温かく迎え癒してくれるのが、ふるさとなのではないかと思います。

 私にはふるさとが無いという方も中にはいるでしょう。でも、都会育ちの人は都会がふるさとです。そして、おとうさん、おかあさん、お祖父さん、お祖母さんの代へさかのぼればほとんどの人にふるさとがあるはずです。夏休み、そうした心の故郷を訪ねてみませんか?それでも、ふるさとが無いという人は、日本の原風景がある奥久慈大子を訪ねてみて下さい。おせっかいなおばさんが大勢いますよ!

2007-08-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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